夜
夜が好きだ
時間的にはもう日の入りかもしれないけれど
誰も話していない
聞こえる音といえば、たまに通る車の音くらいだ
闇に吸い込まれるような、落ちて包み込まれるようなそんな日もある
きっとそれは不安定な心情からくるものなのかもしれない
でも、それに慣れる最初からそれしか知らないかのように安心出来るものでもあって
自分だけ起きているということに優越感も覚える
でも、自分と同じように起きている見知らぬ誰かを探したくもなるし、見つけると嬉しい気持ちにもなる
とりあえず、夜が好きだ
なぜ、人は日が昇っているうちに活動をするのだろう
夜に活動すればいいのにと何度も思った
しかし、私が好きな夜はきまって静かだ
夜が好きな理由は静かで自分だけの世界のように錯覚できるからだ
暗闇も含めて全部好きだ
それが浸食されてしまうのは気に食わない
だから、人は皆日が昇っているうちに活動していてほしい
人間は苦手だ